「副業を始めようと思っているけど、本業が忙しくて時間がとれない」「月3万円の副業収入より、副業より転職で年収を上げた方が効率的だとは聞いたけど、本当にそうなの?」
そんな悩みを抱えている会社員の方に、まず伝えたいことがあります。副業より転職を先にやるのが、年収を最大化する正しい順番です。
私自身、転職を2回経験しました。1回目は同業種での転職で年収が約50万円アップ、2回目は異業種へのチャレンジでさらに200万円アップ。合計250万円のベースアップを実現してから、情報発信という副業を始めました。転職で本業の土台を先に固めたことで、精神的な余裕を持って副業に取り組めています。※転職回数・具体的な転職先など個人情報に関わる数字は一部ぼかして記載しています
この記事では「副業より先に転職すべき3つの理由」と「転職前にやるべきこと」を具体的にお伝えします。読み終えると、年収を上げるための優先順位が明確になり、遠回りせずに行動できるようになります。
副業を始める前に「本業の土台」を整えるべき3つの理由

「副業と転職、どちらを先にやるべきか」は、年収を上げたい会社員なら一度は考える問いです。結論から言うと、副業より転職を先にやった方が、ほとんどのケースで効率がいいです。その理由を3つ整理します。
理由1:副業の「時給換算」を考えると遠回りになる
副業で月3万円稼ごうとすると、実際にどれくらいの時間がかかるでしょうか。
たとえばクラウドソーシングでのライティング案件(文字単価0.5〜1円)で月3万円を稼ごうとすると、毎月3万〜6万文字を書く必要があります。1記事2,000文字として15〜30記事。慣れていないうちは1記事に3〜4時間かかることもあり、時給換算で500〜800円を下回ることは珍しくありません。
一方で転職による年収アップの効率を考えてみます。厚生労働省「令和5年雇用動向調査」では、転職によって賃金が増加した人の割合は約4割です。転職活動にかかる期間は平均3〜6ヶ月。一度転職で年収が上がれば、その後ずっとそのベースが続きます。
副業でコツコツ積み上げた「月3万円」が、1回の転職で得られる「年収+36万円」に追いつくには、副業を12ヶ月以上継続し続けることが必要です。しかも副業の収入はゼロになるリスクがありますが、転職後の年収はゼロにはなりません。副業より転職が先、という結論はこの数字から明らかです。
理由2:転職は「一度の決断」で年収の土台が変わる
転職の大きなメリットは、年収の「ベースライン」そのものが変わることです。
月給が3万円アップすると、単純に年収が36万円増えるだけではありません。多くの会社ではボーナス(賞与)が基本給の何ヶ月分という形で支給されます。基本給が上がれば、ボーナスも自動的に上がります。年間で見ると50万円以上の差になることもある。
さらに、昇給も基本給に対してのパーセンテージで計算されることが多いため、ベースが高いほど昇給額も大きくなります。転職による年収アップは、一度だけ恩恵を受けるものではなく、その後のキャリア全体にわたって「複利的に」恩恵を受け続けるのです。
理由3:副業の種類によっては本業との競合リスクがある
会社員が副業をする際には、就業規則の確認が必要です。特に同業種・同職種への副業は「競業避止義務」に触れる可能性があります。副業を先に始めて後から問題が発覚するより、転職で本業の条件を整えてから副業に取り組む方が、リスク管理の観点でも安心です。
副業OKな会社に転職できれば、堂々と副業に取り組めます。転職は年収アップだけでなく「副業しやすい環境を整える」という目的でも有効です。
転職で年収を上げた実録【2回の転職で合計+250万円】
理論だけでなく、実際の体験もお伝えします。私は転職を2回経験し、合計で年収が250万円アップしました。
1回目の転職:同業種・同職種で年収+50万円
1回目の転職は、同じ業界・同じ職種での転職でした。スキルや経験は前職とほぼ同じでしたが、会社の規模が大きくなったことで年収が約50万円上がりました。
この経験から学んだのは、「同じ仕事をしていても、所属する会社によって年収は大きく変わる」ということです。今いる会社の給与水準が業界の相場より低ければ、スキルを磨くより先に転職した方が効率的なケースは多い。
1回目の転職活動では転職エージェントを活用しました。担当者から「あなたのスキルなら今より年収○○万円の会社を狙えます」と言われたとき、正直驚きました。自分の市場価値を自分自身が過小評価していたことに気づかされた瞬間でした。
2回目の転職:異業種へのチャレンジで年収+200万円
2回目は異業種への転職でした。業界が変わるため「未経験に近い」状態でのチャレンジでしたが、前職までで積み上げた専門スキルと新しい業界のニーズを「掛け算」で評価してもらえ、年収がさらに200万円上がりました。
2回目の転職で実感したのは、「業界を変えることで、自分のスキルの希少性が上がる」ということです。前の業界では「当たり前」のスキルが、新しい業界では「珍しいスキル」として評価されることがあります。これが異業種転職で年収が上がりやすい理由の一つです。
2回の転職合計で年収が250万円アップした後、情報発信という副業を始めました。転職で本業の年収の土台を先に整えたことで、副業を「生活費の補填」としてではなく「将来への投資」として取り組める精神的余裕が生まれています。
転職前にやるべき「市場価値の棚卸し」3ステップ

「転職したいけど自分に何ができるかわからない」という方は、まず市場価値の棚卸しから始めましょう。棚卸しをしないまま転職活動を始めると、自分の強みをうまくアピールできずに苦労します。逆に棚卸しをしっかりやると、面接でも年収交渉でも自信を持って話せるようになります。
ステップ1:スキルと実績を「数字」で整理する
過去3〜5年間の仕事を振り返り、以下の3点を書き出します。
- 担当した業務の内容と役割(プロジェクトリーダーだったか、メンバーだったか)
- 達成した成果(必ず数字で表す)
- 使ったツール・スキル・取得した資格
ポイントは成果を必ず数字で表すことです。「売上に貢献した」ではなく「担当顧客の年間売上を1億円から1.2億円に伸ばした(前年比120%)」という形にします。数字があると説得力が格段に上がり、年収交渉でも有利になります。
ステップ2:転職エージェントで「市場価値診断」を受ける
リクルートエージェント・doda・マイナビエージェントなどの大手転職エージェントに登録すると、担当者が現在の市場価値を教えてくれます。「今の年収が市場相場と比べて高いか低いか」が客観的にわかります。
転職エージェントへの相談は無料でできます。「転職するかどうか決めていない」段階でも相談できるので、まず市場価値を把握するためだけに登録するのも有効です。担当者との面談で「今の自分の相場」がわかるだけで、行動の指針が明確になります。
ステップ3:年収比較サービスで相場を確認する
転職会議・Openwork・doda年収ラボなどのサービスでは、企業・職種・年齢別の年収データが公開されています。「自分の職種・年齢で平均いくらもらえるのか」を知ることで、今の年収が適正かどうかを客観的に判断できます。
もし今の年収が市場平均より明らかに低い場合、まず転職を検討する価値があります。逆に市場平均と同水準なら、スキルアップや昇給交渉が先の選択肢になります。棚卸しの結果と市場相場を照らし合わせることで、「転職すべきか否か」の判断が客観的にできるようになります。
転職が難しい場合:昇給交渉とスキルアップの進め方
「今はすぐ転職のタイミングではない」という方向けに、本業で年収を上げる方法を2つ整理します。どちらも、将来の転職に向けた準備と並行してできます。
昇給交渉:感情ではなく数字で話す
日本では昇給交渉を「図々しい」と感じる文化がありますが、交渉しなければ現状維持が続くのが現実です。特に成果を上げているのに給与が上がっていない場合は、交渉する価値が十分あります。
昇給交渉で重要なのは、感情ではなく実績の数字で話すことです。「もっと給料が欲しい」では交渉になりません。「この1年でこれだけの成果を出した(数字)。その貢献を踏まえて年収をこの金額にしてほしい(具体的な金額)」という形で伝えます。
交渉のタイミングは、人事評価面談の直前が最も効果的です。評価が確定した後では変更が難しくなるため、評価期間の終盤に上司に相談するのがベストです。
スキルアップ:転職市場で評価される資格を選ぶ
「転職市場で価値が上がるスキル・資格」に絞って取り組むことが大切です。なんでも資格を取ればいいわけではなく、業界・職種に合った資格を選びましょう。
- IT・エンジニア系:基本情報技術者、AWS認定資格、PMP(プロジェクトマネジメント)
- 経理・財務系:USCPA(米国公認会計士)、FASS(経理・財務スキル検定)
- 人事・労務系:社会保険労務士、キャリアコンサルタント
- 営業・マーケティング系:Webマーケティング検定、Google Analytics認定資格
資格取得に時間をかけすぎるのは本末転倒です。目安として「取得に1〜2年かかる資格」より「半年以内に取れる資格」から始める方が、早く転職活動に活かせます。スキルアップは「転職をより有利に進めるための手段」として位置づけましょう。
「転職するか迷っている間」にできること
「転職を決意できていない」という状態でも、今すぐできる準備があります。
- 職務経歴書を書いてみる:紙に書き出すだけで、自分の経験・スキルの棚卸しになります。「書けることが意外と少ない」「逆に意外と多い」どちらに気づいても有益です
- 転職エージェントに登録する:登録だけなら5分。担当者との面談は1時間程度で、今の市場価値と求人傾向を教えてもらえます。「話を聞くだけ」でもOKです
- 副業より転職先の求人を見てみる:求人票を眺めるだけでも「どんなスキルが求められているか」「今の年収より高い求人があるか」がわかります。無料でできる市場調査です
転職を決めてから動き始めるのではなく、「準備しながら判断する」のが正解です。準備を始めてみると「今すぐ転職するほどではない」と判断できる場合もあります。どちらに転んでも情報収集として無駄になりません。
それでも副業をやるなら「転職後」にする理由
「副業もやりたい」という気持ちはよくわかります。私も今は情報発信という副業をやっています。ただ、副業より転職を先にやる順番が正解だと、実体験から確信しています。
理由は3つあります。
- 精神的余裕が生まれる:年収が低い状態で副業すると「稼がなければ」という焦りが生まれやすい。焦りから始めた副業は長続きしにくいです。転職で年収の土台が上がると、精神的余裕をもって副業に取り組めます
- 副業の選択肢が広がる:本業の年収が高いほど、「好きなこと・得意なことで副業する」選択がしやすくなります。「稼げる副業」より「続けられる副業」を選べるのが理想です
- 本業のスキルが副業に活きる:転職でスキルアップした経験・知識が副業のコンテンツになります。本業と副業の相乗効果が生まれやすくなります
私自身、転職で年収の土台を固めてから情報発信を始めました。副業収入はまだ小さいですが、「稼げなくても続けられる」余裕があるから長期的に取り組めています。副業を「生活費の補填」としてではなく「将来の収入の柱を育てる投資」として位置づけられています。
転職で年収が上がった後は、増えた収入を資産運用に回す選択肢もあります。投資の始め方を知りたい方はほったらかし投資術の書評もあわせて読んでみてください。「放置が最も合理的」という考え方が、副業と同じく「ラクして豊かになる」方向性と相性がいいです。
まとめ:副業より転職を先にやるべき理由と正しい年収アップの順番
副業より先に転職を検討すべき理由と、年収を上げるための正しい優先順位についてまとめます。
| 優先順位 | アクション | 効果 |
|---|---|---|
| 1 | 市場価値の棚卸し | 今の年収が適正かわかる。転職の判断基準が明確になる |
| 2 | 転職活動 | 年収の土台が上がる。賞与・昇給にも長期的に恩恵が続く |
| 3 | 昇給交渉(転職が難しい場合) | 今の会社で年収を上げる。転職の準備と並行できる |
| 4 | スキルアップ・資格取得 | 次の転職・昇給に向けて市場価値を高める |
| 5 | 副業 | 本業の土台が整った後に始める。精神的余裕をもって取り組める |
副業より転職を先にやることで、年収の土台が上がり、その後の賞与・昇給・副業すべてが好循環します。転職2回で年収250万円アップを経験した私が確信していることです。
「副業を始めようか迷っている」という方は、まず転職エージェントに登録して自分の市場価値を確認してみてください。無料で相談できますし、相談したからといって転職しなければならないわけではありません。「今の年収が市場相場と比べてどうか」を知るだけで、次のアクションが明確になります。
まずは1社だけでも転職エージェントに登録して、市場価値診断を受けてみましょう。それが年収を上げるための、最初の一歩です。
年収が上がった後は、増えた分を投資に回すことも検討してみてください。「稼ぐ→運用する」の両輪を回せると、資産形成のスピードが大きく変わります。副業・投資と段階的に取り組む人ほど、長期的に豊かになっていく印象があります。まず本業で土台を固めることが、すべての出発点です。


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