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新NISAの成長投資枠で、何を買うべきか迷っていませんか。「個別株で大きく狙いたい」という気持ちは自然ですが、私は成長投資枠で個別株を買わない選択をしています。NISAを始めた人がほぼ全員ぶつかるこの疑問に、2年間の実録で答えます。
結論から言うと、私は成長投資枠でも個別株を一切買わず、全額S&P500インデックスファンドに投じています。「成長投資枠 個別株 買わない」という選択を続けて2年が経ちましたが、この判断を後悔したことは一度もありません。
投資開始当初は優待株や高配当ETFをいくつか保有していました。2年間にわたって個別株・ETFを管理した経験を経て、2024年に全てインデックス一本へ切り替えました。その実録と、買わないと決めた3つの理由をこの記事で紹介します。この記事を読むと、成長投資枠の使い方で迷う時間がなくなり、管理コストも判断コストもかけずに資産を増やしていける状態が整います。
成長投資枠でも、私はインデックスだけを買っている

成長投資枠の使い方には「個別株を買う」「高配当ETFを買う」「インデックスファンドを買う」など複数の選択肢があります。私の答えはシンプルで、成長投資枠もつみたて投資枠も全額S&P500インデックスファンド一本です。
現在の投資配分は以下のとおりです。
| 枠 | 月額 | 投資先 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 10万円 | 楽天・プラスS&P500インデックス・ファンド |
| 成長投資枠 | 20万円 | 楽天・プラスS&P500インデックス・ファンド |
成長投資枠の20万円は楽天キャッシュ5万円+現金15万円で毎月積み立てています。つみたて枠と同じファンドを買っているだけで、「枠ごとに何を買うか」という悩みが存在しません。2026年5月時点で成長投資枠の含み益は+41%です。
個別株をやめるまでの2年間(実録)

まじめくん
最初から個別株を買わなかったんですか?

てぬき所長
最初は優待株や高配当ETFをいくつか持っていましたよ。
最初から個別株を買わなかったわけではありません。2022〜2023年にかけて、さまざまな投資手法を試した時期がありました。
- 2022年9月:楽天証券で日本株(優待株)から投資開始
- 2022年12月:米国高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)と債券ETF(AGG・TLT)も追加
- 2023年:IPO投資・レバレッジETF(TMF)・インドETFなども試す
- 2024年1月:新NISA開始を機にS&P500インデックス一本化を決断。過去の株・ETFを順次売却
「優待株は実際に使えてお得」「高配当ETFなら配当が振り込まれる」という感覚は確かにありました。配当が入ってきたときの満足感は本物で、「投資している実感」も大きかったです。
では、なぜやめたのか。毎日の管理をしながら気づいたことが3点ありました。それが後述する「買わない理由」です。
売却による損益については、大きく損をして逃げたわけではありません。「管理コストと期待リターンが釣り合わない」という判断での売却です。実際、高配当ETFの配当利回りが4〜5%であっても、税コスト(NISA外での配当課税)・為替リスク・再投資の手間を加味すると、S&P500の長期積立より効率が落ちると数字で確認できたことが決め手でした。
個別株への投資をやめた経緯という意味では、株主優待をやめた3つの理由:ANA株が教えてくれたことでも詳しく触れています。
理由1:NISAの非課税枠を「損失のリスク」にさらすのが怖い
NISAの最大のメリットは「利益に対して税金がかからない」ことです。通常は利益に対して約20.315%の税金が発生しますが、NISA口座内では非課税になります。
しかしNISA口座では、損失が出ても「損益通算」ができません。通常の特定口座であれば、A株で10万円の利益・B株で10万円の損失が生じた場合、差し引きゼロとして税金がかかりません。NISA口座ではこの相殺ができず、損失はそのまま消えます。非課税枠を損失で使い切ってしまうことになります。
成長投資枠で個別株に投資した場合の最悪シナリオを考えると、以下のようなことが起こりえます。
- 年間240万円の成長投資枠を特定銘柄に集中投資する
- その企業が業績悪化・倒産などで株価が半値以下になる
- 非課税枠120万円分以上が損失として消える
- 他の口座の利益とも相殺できない
インデックスファンドでも一時的な価格下落はあります。ただし、S&P500は米国主要500社への分散投資であるため、1社の業績悪化で資産の大部分が消えるリスクは極めて低い。「損の確率が低い投資先」を非課税の器に入れることが、最も合理的な活用方法だという結論に至りました。
NISAという非課税枠は一度使うと(売却しても)翌年まで枠が復活しません。この貴重な枠を、リスクの高い個別株に使うコストは思ったより大きいのです。
理由2:個別株でインデックスを長期で上回ることはほぼ不可能

「自分で銘柄を選べばインデックスより大きなリターンを得られる」という期待は理解できます。ただ、データはその期待を支持していません。
S&P500ダウジョーンズ社が毎年公表する「SPIVAレポート」によると、プロのファンドマネージャーが運用するアクティブファンドでさえ、長期(15〜20年)では80〜90%以上がインデックスに負けています。2024年版のレポートでも、米国の大型株アクティブファンドの約87%が15年間でS&P500に劣後しています。
フルタイムで企業分析をするプロ集団がこの結果であるなら、副業的に投資をしている個人が長期で勝ち続けることは現実的ではありません。
私が高配当ETFを保有していた頃に感じた落とし穴は3点ありました。
- 配当への課税:NISA外で受け取る配当には約20%の税金がかかる。NISAの成長投資枠内であれば非課税になるものの、配当を受け取るたびに税処理が発生する構造は変わらない
- 再投資の手間:配当を受け取っても自動で再投資されない。自分で買い付けし直す手間と、その際に発生する機会損失がある
- 為替リスク:VYM・HDVなどドル建てETFは円高が進むと円換算の評価額が下がる。配当利回り4%でも為替で-5%になれば実質マイナスになる年もある
これらを加味すると、シンプルにS&P500を積み立て続ける方が長期リターンとして優位になりやすい、という結論になりました。
「自分が選んだ銘柄なら大丈夫」という自信は、投資の世界では過信になりやすいです。プロが負けている相手に、情報量も時間も少ない個人が勝ち続けることを前提に資産設計をするのは、長期視点では合理的ではないと考えています。
理由3:銘柄管理の「認知コスト」は見えないところで積み重なる

まじめくん
管理コストって、時間のことですよね?

てぬき所長
時間だけじゃなく、「考える量」が問題なんですよ。
3つ目の理由は、個別株保有にともなう「管理コスト」の問題です。時間の問題ではなく、「頭を使う量」の問題です。
個別株・ETFを複数保有していると、意識しなくても以下のようなことが起きます。
- 決算発表のたびに業績を確認する必要が生じる
- 株価が急落したときに「売るか・保有継続か」を判断しなければならない
- 企業ニュースが出るたびに「自分の保有銘柄への影響」を頭の片隅で考える
- 配当の受け取りと再投資の手続きが定期的に発生する
- 複数銘柄の評価額を把握して全体バランスを確認する
一つひとつは小さなことです。しかし「考える」という行為はエネルギーを消費します。1日の中で使える認知リソースには上限があり、投資管理に使った分だけ仕事・生活の他の部分に使えるエネルギーが減ります。
インデックスファンドの積立は、設定さえしてしまえば「考えることがゼロ」です。相場が下がっても「ほったらかす」だけでよく、決算を確認したり、売り時を判断したりする必要がありません。
てぬき最適化ラボが大切にしている考え方は「考えなくていい状態を作る」というものです。投資もその例外ではなく、銘柄管理をなくすことが長期継続の最大の鍵だと判断しました。個別株を保有していた2年間と比べて、インデックス一本化後は投資に関する「頭の使用量」がほぼゼロになり、精神的な余裕が明確に変わりました。
インデックス一本化から2年間で変わったこと
2024年1月に成長投資枠・つみたて枠ともにS&P500一本へ統一してから、いくつか明確な変化がありました。
数字の変化としては、2026年5月時点で成長投資枠の含み益は+41%、つみたて投資枠の含み益は+31%です。月30万円(成長投資枠20万円+つみたて枠10万円)を2年4ヶ月継続した結果、楽天証券のNISA口座残高は約1,280万円になっています。
個別株・ETFを保有していた2022〜2023年と比較して、最も大きく変わったのは「投資について考える時間がほぼゼロになった」という点です。以前は決算シーズンになるたびに保有銘柄の業績を確認し、VYM・HDVの配当が入るたびに再投資のタイミングを考えていました。インデックス一本化後は月1回の積立設定を確認する程度で、相場が動いても「ほったらかす」だけです。
もう一点、精神的な変化も大きかったです。2022〜2023年の下落局面では保有個別株の評価損を毎日確認して「売るべきか」を考えていました。インデックスに切り替えてからは、2024年8月の日経平均4,000円超の急落局面でも「積立を止めない」という判断を迷いなく実行できました。判断が単純になると、感情的に動かなくて済むのだと実感しています。
管理コストの削減という意味では、毎月の作業が「口座残高を月1回確認する」だけになり、そこに使う時間は5分程度です。個別株を持っていた頃に使っていた「調べる・判断する・確認する」という時間と精神コストを、他のことに使えるようになりました。
よくある質問
Q: 成長投資枠で個別株を買うメリットはまったくないのですか?
メリットがゼロではありませんが、大多数の人には必要ないと考えています。個別株をNISA口座で保有すれば売却益・配当が非課税になる点は同じです。ただし、集中投資によるリスク・損益通算不可・管理コストを総合すると、インデックスファンドに比めて扱いが難しい手段です。企業分析を本格的に楽しめる・時間的余裕がある、という人には選択肢になりえます。
Q: コア・サテライト戦略(インデックス80%・個別株20%)という考え方はどうですか?
戦略として合理的ですが、私は採用していません。コア・サテライト戦略はインデックスをメインにしながら個別株で上振れを狙う手法です。ただし「サテライト20%の管理コスト」は残り続けます。「20%分の管理に使う認知コストを払う価値があるか」を考えた結果、インデックス100%の方がシンプルで続けやすいという判断です。
Q: 成長投資枠とつみたて投資枠で、買うものを変えた方がいいですか?
変える必要はありません。両方同じインデックスファンドを買っても税制上の問題はなく、管理が一元化されてシンプルになります。「枠ごとに違うものを買わなければならない」という思い込みは外して大丈夫です。

まじめくん
じゃあ私も成長投資枠はインデックス一本にします!

てぬき所長
シンプルに続けるのが最強です。一緒に頑張りましょう!
まとめ:成長投資枠で個別株を買わない、その答えはシンプルでいい
成長投資枠で個別株を買わない理由を3つ紹介しました。
- 理由1:NISAの非課税枠に損失リスクの高い個別株を入れると、損益通算できない分だけ非効率になる
- 理由2:個別株でインデックスを長期で上回り続けることは、プロでも難しいとデータが示している
- 理由3:銘柄管理にかかる認知コストが積み重なり、生活全体のリソースを静かに消耗させる
成長投資枠で個別株を買わないと決めてから、この思い込みから解放されました。「成長投資枠だから何か特別なものを買わなければ」という発想は手放していいと思います。つみたて枠と同じS&P500を毎月積み立てているだけで、2年間の含み益は+41%という結果になっています。
シンプルな手段を、長く続ける。それがインデックス投資の本質であり、成長投資枠の最適解だと私は考えています。成長投資枠の使い方に迷ったら、まず「管理コストをかけずに続けられるか」という観点で判断してみてください。その問いに正直に向き合えば、答えはおのずと見えてきます。
※本記事は個人の体験談・考え方をまとめたものです。特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。
投資を始めるなら、まず口座を開設しよう
S&P500インデックスファンドへの投資はNISA対応の証券口座から始めるのが基本です。以下の証券会社はNISA口座の開設・維持が無料で、低コストのインデックスファンドが充実しています。
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【免責事項】
この記事は個人の体験談・考え方をまとめたものです。特定の金融商品・銘柄への投資を勧めるものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れが生じる可能性があります。投資判断はご自身の責任においてお願いします。情報は2026年5月時点のものです。


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