「2026年に新NISAの改正があると聞いたけど、変更点は何?」と気になっている方へ向けた記事です。
「売却すれば当年中に非課税枠が復活する」という情報がYouTubeやSNSで広まりましたが、2025年12月に閣議決定された税制改正大綱ではこの改正は見送りになっています。2026年の新NISA改正で確定した変更点は「こどもNISA創設」と「対象商品の拡充」の2つです。
自分は楽天証券でS&P500を月30万円積み立てている30代の会社員で、2024年1月の新NISA開始から約2年半継続してきました。現在の楽天証券残高は約1,714万円(含み益+30〜41%)です。積み立てを続けてきた立場から、今回の改正内容と「自分にどう影響するか」を正直に整理します。
この記事を読めば、改正で変わること・変わらないことが一目でわかり、「今から何をすればいいか」がシンプルに判断できます。

2026年NISA改正の全体像:確定したこと・見送られたこと
まず結論を一覧にします。
| 改正の内容 | 結果 | 施行時期 |
|---|---|---|
| こどもNISA(0〜17歳)の創設 | 確定 | 2027年1月〜 |
| つみたて投資枠の対象商品拡充 | 確定 | 2027年〜(詳細調整中) |
| 非課税保有限度額の「当年中」復活 | 見送り | ― |
「売却すれば当年中に非課税枠が復活する」という情報がネット上で広まっていますが、2025年12月26日に閣議決定された税制改正大綱では、この改正は見送りになっています。
金融庁が要望していた内容が最終的な大綱に採用されなかったにもかかわらず、要望段階の情報がそのまま「2026年から実現する」として拡散されてしまった結果です。「当年中に枠が使える」と思って運用計画を立てている人がいたら、今すぐ認識を修正してください。
以降では、確定した2つの改正と、見送られた改正について、それぞれ詳しく解説します。

まじめくん
非課税枠の当年復活って、もう確定じゃなかったんですか?

てぬき所長
金融庁の要望が拡散されただけで、2025年12月の税制改正大綱では正式に見送りになっています。確定情報と混同しないよう注意が必要です。
確定した改正①:こどもNISA(2027年1月〜)

基本条件:年間60万円・総額600万円・0〜17歳
2027年1月から、0〜17歳を対象にした「こどもNISA」が創設されます。現行の新NISAには年齢要件(18歳以上)があり、未成年の子どもの資産形成に使える制度がない状態でした。今回の改正でこれが解消されます。
- 対象年齢:0〜17歳(未成年)
- 年間投資枠:60万円(月5万円)
- 非課税保有限度額(生涯枠):600万円
- 投資できる商品:つみたて投資枠と同様の低コストインデックスファンド等
年間60万円を毎年積み立てると10年で600万円の生涯枠に達します。0歳から始めれば10歳で満額になる計算です。上限に達した後は追加投資ができないため、いつ始めるかで実際に積み立てられる総額が変わります。
12歳まで引き出し不可の意味
こどもNISAには「12歳まで原則として引き出し不可」という制限がつく予定です(2025年12月の税制改正大綱で確定)。
一見、制約に見えますが、これは制度設計として合理的です。子どもが12歳になるまでの最低でも12年間は資産を運用し続けることが保証されるため、複利効果を十分に受けられます。「生活費が苦しくなったら崩す」ができないため、純粋な子どもの資産形成口座として機能します。
0歳から積み立てを始めて12年間、年率5%で運用できた場合の試算では、600万円の元本(生涯枠の上限)が複利効果でさらに膨らんだ状態になります。インデックスファンドの長期運用を前提にすると、12歳時点でかなりの資産が形成されている可能性が高いです。
ジュニアNISAとの違い
「ジュニアNISAが復活した?」と思う人もいるかもしれませんが、ジュニアNISAは2023年末に廃止された旧制度です。今回のこどもNISAとは別物です。
| 項目 | ジュニアNISA(廃止済み) | こどもNISA(2027年〜) |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 0〜19歳 | 0〜17歳 |
| 年間上限 | 80万円 | 60万円 |
| 生涯上限 | 最大400万円(年80万円×5年) | 600万円 |
| 引き出し制限 | 18歳まで原則不可(廃止後は即時可) | 12歳まで原則不可 |
| 対象商品 | 上場株式・投資信託等 | つみたて投資枠と同様の商品 |
生涯上限がジュニアNISA(400万円)からこどもNISA(600万円)に増えた点は改善です。年間上限は80万円→60万円に下がっていますが、対象商品も低コストファンドに絞られるため、選ぶものに迷いにくい設計になります。

まじめくん
子どもがいない自分には、こどもNISAは関係ない話ですよね?

てぬき所長
今すぐは関係ありません。ただ将来の選択肢として知っておく価値はあります。今は現行NISAの1,800万円枠を使い切ることを最優先にしてください。
確定した改正②:つみたて投資枠の対象商品が増える
つみたて投資枠の対象商品として、新たな株式指数に連動するインデックスファンドが追加されることが確定しています。2025年12月の税制改正大綱に盛り込まれましたが、具体的にどの指数が追加されるかの詳細は2027年の施行に向けて順次公表される予定です。現時点(2026年5月)では詳細が確定していないため、各証券会社のアナウンスを定期的に確認してください。
現行のつみたて投資枠は、金融庁が定めた基準(長期・積立・分散投資に適した低コスト商品)を満たした投資信託のみが対象です。S&P500連動ファンドやオルカン(全世界株式)はすでに対象に含まれています。今回の拡充でさらに選択肢が増える予定ですが、だからといって「今の積み立てを変える必要がある」という話ではありません。
選択肢が増えることは「今の選択が間違いだった」という意味ではありません。新しい商品が追加されても、既存の低コストファンドへの積み立てを続けることが引き続き合理的な判断です。
自分はつみたて投資枠・成長投資枠ともにS&P500一本で運用しており、今後も方針を変える予定はありません。S&P500一本に絞った理由と実際の運用状況は、新NISAポートフォリオ公開の記事で詳しく解説しています。
見送られた改正:「非課税枠の当年中復活」はなぜなくなったのか

金融庁が要望していた内容とは
2025年秋ごろ、「NISAで投資信託を売却すると、その年のうちに非課税枠が復活する」という情報がYouTubeやSNSで急速に広まりました。これは金融庁が要望として提出していた改正内容の話です。
現行制度では、NISA口座で商品を売却すると、その簿価(取得価額)分の非課税枠が復活するのは翌年1月1日になります。例えば2026年中に500万円分の投資信託を売却しても、その500万円分の非課税枠を使えるのは2027年1月以降です。金融庁が要望していたのは「この復活を売却した当年中にできるようにする」という内容です。
ポートフォリオの見直しや資産配分の調整をより柔軟にできるようになるため、投資家にとっては使い勝手が向上するはずでした。特にYouTubeでは「売却枠が即時復活」という表現で多くの動画が出回り、実現するかのように伝えられていました。
なぜ見送られたのか
結論から言うと、「今すぐ必要な人がほぼいない」という現実的な判断です。
新NISAが始まったのは2024年1月。年間投資上限は360万円(つみたて120万円+成長240万円)のため、生涯上限の1,800万円を使い切るには最短でも5年かかります。つまり2028年末まで非課税保有限度額に達するユーザーはほぼ存在しません。
「枠が復活する」という機能が必要になるのは、生涯枠1,800万円を埋めきった後の話です。その状態になる人が事実上いない段階で改正する実効性は薄いと判断されたため、2026年度の税制改正では見送りとなりました。
2028〜2029年以降に再議論される見通し
「見送り」とはいえ、金融庁が正式に要望として提出していた内容です。2028〜2029年ごろ、実際に生涯枠1,800万円に達するユーザーが増え始めたタイミングで、再度改正議論が起きると予想されます。
つまり今は「将来の改正を待ちながら、積み立てを続けること」が最適な行動です。制度が変わるのを待って積み立てを止める理由はまったくありません。今のルールのまま粛々と積み立てを続けることが、長期的な資産形成につながります。
独身会社員の自分への影響:正直に言うとほぼゼロ
今回の改正内容を自分の状況に当てはめると、正直なところ直接的な影響はほぼありません。
- こどもNISA:30代半ば・独身・子なしのため対象外。自分には直接関係のない改正です
- 対象商品拡充:S&P500一本の方針は変えないので影響なし
- 非課税枠の当年復活:見送りになったため現行制度のまま
「改正があったから何か変えなければ」と思う必要はまったくありません。むしろ「今のやり方を続けることが正解」という確認ができた内容だと受け取っています。
現在の自分のNISA状況(2026年5月時点):
| 投資枠 | 月積立額 | 評価額 | 含み益 |
|---|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 月10万円 | 約368万円 | +31% |
| 成長投資枠 | 月20万円 | 約793万円 | +41% |
| 合計(NISA分) | 月30万円 | 約1,161万円 | +34%前後 |
2024年1月の新NISA開始から約2年半、S&P500一本で積み立てを続けてきた結果がこの数字です。途中に2024年8月の大暴落もありましたが、積み立てを止めることなく続けました。今回の改正は、この方針を変える理由にはまったくなりません。
会社員が使える節税制度(NISA・iDeCo・ふるさと納税)の全体整理は、会社員の節税はこれだけでいいにまとめています。
では今から何をすればいい?答えは「今まで通り」
NISAをすでにやっている人:何も変えなくていい
毎月の積み立てを続けてください。それだけです。
「改正があったから見直しが必要では?」と感じるかもしれませんが、今回確定した改正内容(こどもNISA・対象商品拡充)はどちらも「これまでの積み立て方針を変える理由」にはなりません。すでに低コストのインデックスファンドで積み立てているなら、そのまま続けることが最も合理的な行動です。
投資で長期リターンを下げやすい行動のひとつが「制度改正のたびに動き回ること」です。改正のたびに積み立てを一時停止したり、ファンドを乗り換えたりすることは、長期投資の複利効果を損ないます。「変わらない」という判断を意識的に続けることも、立派な投資行動です。
NISAをまだ始めていない人:今すぐ口座を開設する
NISAを始めていない人にとって、一番もったいないのは「まだ勉強してから」「もう少し様子を見てから」という先送りです。
長期投資の成果は「いつ始めたか」に大きく左右されます。2024年1月から始めた人と2026年から始めた人では、2年分の運用期間と複利効果の差が生じています。この差は時間が経つほど広がります。
新NISAの生涯上限1,800万円の枠は、今から満額投資しても十分に使えます。「遅かった」と感じる必要はまったくなく、今日始めることが今できる最善の行動です。
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NISAを始めるには証券口座が必要です。以下はNISAに対応した証券会社です(口座開設・維持費無料)。
よくある質問
Q: 非課税枠の当年中復活はいつ実現するの?
現時点では未定ですが、2028〜2029年ごろに再度改正議論が起きると予想されます。新NISAは2024年1月スタートで、年間360万円を積み立てた場合に生涯枠1,800万円に達するのが2029年です。その頃に生涯枠に達するユーザーが増えるため、当年中復活の要望が再検討される見通しです。今は積み立てを続けながら待てばOKです。
Q: こどもNISAは親のNISA枠とは別?
まったく別の枠です。こどもNISA(年間60万円・総額600万円)は、親の新NISA枠(年間360万円・総額1,800万円)とは独立した制度です。子ども1人あたり最大600万円の非課税枠が追加されるイメージです。なお、口座の管理・運用は親権者が行います。
Q: 今から積み立てを始めても遅くない?
まったく遅くありません。新NISAの非課税保有限度額1,800万円はまだ大きく余裕があります。また、長期投資の効果は「積み立て期間」に比例するため、1日でも早く始めることにこそ意味があります。「2024年から始めた人より遅い」は事実ですが、「今日始めることが今できる最善」もまた事実です。

まじめくん
改正のたびに何か変えなきゃいけないのかと、毎回不安になります。

てぬき所長
動き回ること自体が複利効果を損ないます。「変えない」と決める判断も、長期投資では立派な戦略です。
まとめ:2026年NISA改正で変わるのはシンプルな2つ
2026年のNISA改正で確定した内容は以下の2つです。
- こどもNISA創設(2027年1月〜):0〜17歳・年間60万円・総額600万円・12歳まで引き出し不可
- つみたて投資枠の対象商品拡充:新たな株式指数が追加(詳細は2027年施行に向けて公表予定)
よく話題になる「非課税枠の当年中復活」は2026年度の税制改正では見送りとなりました。
やることは今まで通り、積み立てを続けるだけです。制度が変わったからといって方針を変える必要はなく、低コストのインデックスファンドへの長期積立を淡々と続けることが、会社員にとって最も合理的な資産形成の方法です。
→ NISAの実際の運用状況と銘柄選びの考え方は、新NISAポートフォリオ公開の記事で詳しく解説しています。
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【免責事項】本記事は個人の体験・見解をもとにしています。特定の金融商品・投資・節税方法を勧誘するものではありません。制度の詳細・最新情報は各公式サイトでご確認ください。税制改正は施行前に内容が変更される場合があります。※情報は2026年5月時点のものです。
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