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「投資を始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」——そう感じている人に読んでほしい一冊があります。「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」(山崎元・大橋弘祐著、文響社)の感想・書評です。
結論から言います。この本の答えは2つです。S&P500または全世界株のインデックスファンドをNISAで積み立てる。それ以外はやらない。「難しいことはわかりませんが お金の増やし方 感想」として検索した人が知りたいのは、まさにこの結論の中身のはずです。
私自身、2022年に優待株(個別株)から投資を始めたばかりの頃にこの本を読みました。読んで「投資信託を買ってみよう」と思い、翌年から旧NISAで積み立てを開始。2024年の新NISA開始を機にS&P500一本化へ移行し、現在の運用資産は約1,500万円まで育っています。
この記事を読むと、「この本に何が書いてあるか」「読んで実際に何が変わるか」が具体的にわかります。「難しそうだから後回し」にしていた人の一歩目のきっかけになれば嬉しいです。

個別株を始めた直後にこの本と出会った

まじめくん
投資を始めたばかりの頃、何を調べても難しくて途方に暮れてました…

てぬき所長
この本は違います。難しい言葉が一切出てこないんです。
投資を始めたばかりで「これでいいのか?」と迷っていた2022年の私が、この本と出会った経緯を話します。
2022年9月、私は楽天証券の口座を開いて優待株(個別株)から投資を始めました。「株主優待がもらえるならお得」という、今考えると非常に甘い動機でした。
その頃、この本と出会いました。書名は「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」。タイトルどおり、投資について「難しいことはわからない」という状態のまま読み始められる珍しい本です。
当時の私は、優待株をいくつか買いながら「これでいいのか?」という漠然とした不安を抱えていました。株価が上がれば喜び、下がれば心配する。何が正解かわからないまま、とにかく動いているような状態でした。
この本を読んで、「投資信託を買ってみよう」と初めて思いました。翌年(2023年)から旧NISAで投資信託の積み立てを始め、2024年の新NISA開始とともにS&P500への完全一本化へと移っていきます。振り返れば、この本との出会いが最初の転換点でした。
結論はシンプル。「2つのこと」しかやらない
この本の言いたいことは、突き詰めると2つだけです。
- S&P500または全世界株のインデックスファンドをNISAで積み立てる
- それ以外のことはやらない
これだけです。投資の本なのに、ここに行き着くのは拍子抜けするかもしれません。でも、この潔さがこの本が多くの人に支持されている理由でもあります。
著者の山崎元さんは、長年にわたって「普通の人が本当にやるべき投資はシンプルだ」と言い続けてきました。個別株、FX、金、仮想通貨、高配当株、レバレッジETF……。選択肢は無数にありますが、普通の人がこれらに手を出すほど、手数料・税金・判断ミスによる損失リスクが高まります。
「S&P500一本でいい」という結論は、難しいことをしなくていいという安心感でもあります。あれこれ考えなくていい。この思い切ったシンプルさが、この本の本質的なメッセージです。

まじめくん
それだけで大丈夫?もっと工夫したほうがよくない?

てぬき所長
「工夫したほうが勝てる」という発想が、実は罠なんです。
工夫すればするほど有利になると思いたくなるのが人間の本能です。でも市場には世界中の機関投資家・プロが参加しており、「自分だけが有利なタイミングを知っている」という状況はほぼありえません。シンプルを続けることが、長期的には最善策なのです。
対話形式だから「なぜ?」が全部解決する

この本の特徴として、対話形式で書かれている点があります。著者の一人・大橋弘祐さんが「投資のことはよくわからない素人」として質問し、経済評論家の山崎元さんが答える形式です。
大橋弘祐さんは「難しいことはわかりません」という立場を一貫して崩しません。「なぜインデックスなの?」「なぜ個別株じゃダメなの?」「NISAって何?」——投資初心者が感じる「なぜ?」が次々と出てきて、その都度わかりやすい言葉で解説されます。
読んでいると「自分が聞きたかったことを代わりに聞いてくれている」という感覚があります。金融の専門書ではなく、賢い友人と会話しているような読み心地です。
私自身も「難しい言葉が出てこず、すっと読めた」という印象が残っています。投資を始める前でも、始めたばかりの段階でも読めるのが、この本の強みです。では次に、この本を読んで実際に私がどう変わったかを話します。
読んで「投資信託を買ってみよう」と行動が変わった
この本を読んで実際に変えたことは、「優待株(個別株)中心から投資信託へのシフト」です。
2022年9月に楽天証券で投資を始めた当初は、優待株をいくつか購入していました。「株主優待という形で恩恵が見える」という点に惹かれたためです。しかしこの本を読んで、「個別の銘柄を選ぶ行為そのものに意味があるのか?」という視点を得ました。
2023年には旧NISAを使って投資信託の積み立てを開始。最初はS&P500だけでなく、高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)や債券ETF(AGG・TLT)も組み合わせながら「どれが正解か」を探っていた時期もありました。でも2024年1月の新NISA開始を機に、S&P500インデックスへの完全一本化を決めました。
現在(2026年5月時点)のNISA・特定口座合計の運用資産は約1,500万円。S&P500の評価益は+31〜+41%です。2022年の個別株スタートから考えると、方向を変えた判断は正しかったと感じています。その転換のきっかけになったのが、この本でした。
「複雑にするほど失敗する」が当時の私に刺さった理由
複数の手法を組み合わせるほど失敗に近づく——この本のメッセージは、当時試行錯誤していた私に直接刺さりました。
2022〜2023年の私は、S&P500以外にも高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)、債券ETF(AGG・TLT)、レバレッジETF(TMF)などを次々と試していました。「分散すればリスクが下がる」「複数の手法を組み合わせれば安心」という思い込みがあったからです。
ところがこの本が言うことは正反対でした。複数のものを組み合わせるほど、手数料は増え、管理の手間も増え、売買タイミングを判断するストレスも増える。結果として、「ただのS&P500積み立て」に負けやすくなるというのです。
今では、S&P500一本で全部解決するという考え方が完全に定着しています。高配当ETFも債券ETFも、一度保有してみてやめました。「余計なことをしなければよかった」というのが正直な感想です。
この本が言っていたことは、2022年の段階ですでに正しかったのです。試行錯誤の時間を短縮できたとは思いませんが、早いタイミングで「答え」を示してくれた本として今も記憶に残っています。
著者の山崎元さんは2024年1月に亡くなった

この本の著者のひとりである山崎元さんは、2024年1月1日に食道がんで逝去されました(享年65歳)。東京大学経済学部卒業後、三菱商事をはじめ複数の金融機関での実務を経て、楽天証券経済研究所客員研究員として長年活動してきた経済評論家です。
山崎さんが一貫して言い続けてきたことは、「個人投資家が本当にやるべきことはシンプルであり、複雑にする必要はない」というものでした。この本はその考え方の集大成とも言える一冊です。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」というタイトルに込められた意図は、「難しいことは一切しなくていい」というメッセージだと私は読み取っています。山崎さんが亡くなった今もこの本が読み継がれているのは、そのメッセージが時代を問わず正しいからだと感じています。
山崎さんの著作・コラムに共通しているのは、「売り手の論理に乗らない」という視点です。金融商品を販売する側は、複雑で多様なラインナップを提供することで手数料収入を得ます。山崎さんはそのカラクリを長年にわたって指摘し続けてきました。「難しいことはわかりませんが」のシンプルなメッセージには、そうした金融業界の構造への批評も込められています。だからこそ、業界の内側を知る立場だった山崎さんが「それでもシンプルでいい」と言い切る言葉には、説得力がありました。
この本を読むべき人・読まなくていい人
正直に言うと、すでにインデックス投資を実践していて方針が固まっている人は、改めて読む必要はありません。内容はシンプルであり、すでに知っていることがほとんどのはずです。
こんな人に読んでほしい:
- 投資を始めたいが「何から始めればいいか」わからない人
- 個別株・FX・仮想通貨などに興味があるが「これで本当に大丈夫?」と迷っている人
- 「難しい投資知識を身につけなければいけない」と感じている人
- 身近に投資について相談できる人がいない人
こんな人には不要:
- すでにインデックス投資を始めていて、方針が固まっている人
- 個別株の銘柄分析・テクニカル分析を深めたい人
2022年の私のような「投資を始めたばかりで何が正解かわからない」という状況にある人に最も刺さる本です。方向が定まっていない段階で読むのが、最も効果的だと思います。
なお、現在販売されている「新NISA対応 超改訂版」では、2024年から始まった新NISAに対応した内容が追加されています。年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)・生涯1,800万円の非課税枠という新しいルールを踏まえた解説が含まれており、今から投資を始める人にとっては超改訂版の一択です。旧版をすでに持っている人も、NISAの制度変更を確認する意味で読み直す価値があります。
よくある質問
Q: 新NISA対応版(超改訂版)と旧版の違いは何ですか?
2024年からの新NISA制度に対応した内容が追加・改訂されています。旧版は旧NISAを前提とした解説でしたが、超改訂版では新NISAの非課税枠・口座の仕組みなどを踏まえた内容になっています。これから投資を始める人は新NISA対応の超改訂版を読むのがおすすめです。
Q: 投資の知識がゼロでも読めますか?
読めます。むしろ知識ゼロの人向けに書かれた本です。対話形式で進むため、専門用語なしで投資の基本が理解できます。「インデックスファンドとは何か」から丁寧に説明されているため、前提知識は必要ありません。
Q: この本だけで投資を始められますか?
「何を買えばいいか」という判断軸はこの本一冊で十分です。証券口座の具体的な開設手順など手続き面は別途調べる必要がありますが、「S&P500インデックスファンドをNISAで積み立てる」という基本方針はこの本を読めば明確になります。楽天証券やSBI証券で口座を開き、積み立て設定をすればあとは放置でよい、という結論にたどり着けます。
まとめ

まじめくん
難しいことを考えなくていいなら、投資を始めてみようかな!

てぬき所長
それが正解です。迷っているなら、まずこの本を読んでください。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」は、投資について何から始めればいいかわからないという人が最初に読む一冊として最適です。
- 結論は2つだけ:S&P500インデックスをNISAで積み立てる・それ以外はやらない
- 対話形式で難しい言葉が出てこないため、知識ゼロでも読める
- 「複雑にするほど失敗する」という視点を与えてくれる
- 著者の山崎元さんが「普通の人にとっての正解」を誠実に伝えてくれた一冊
私は2022年の投資始めたての頃にこの本を読み、個別株から投資信託へのシフトのきっかけをもらいました。今の「S&P500一本化・運用資産1,500万円」という状況の、最初の起点となった本です。
投資に迷っているなら、難しい本を何冊も読む前に、まずこの一冊を手に取ってみてください。読み終えたあと、「投資は難しくなかった」と感じるはずです。
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※投資は元本割れのリスクがあります。本記事は特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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