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「S&P500の積立だけでいいとは聞いたけど、本当にこれで大丈夫なのか不安」「投資の本を読んでもよくわからない。どれを読めばいいか迷っている」——そんなモヤモヤを抱えていたとき、一気に晴れた本があります。
Hayato Itoさんの『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』です。この記事では、実際に読んだ私の感想と、読んで変わったことをまとめます。
2022年から投資を始め、S&P500を積み立てている私がこの本を読んだのは2024年の秋ごろです。「自分がやっていることは本当に正しいのか」という漠然とした不安があったとき、この本を読んで「余計なことをしない」という選択に確信を持てたんです。この記事を読むと、シンプルな積立という選択に迷いがなくなります。
本書は2020年に著者のHayato Itoさんがブログに公開した記事が元になっています。はてなブックマーク年間1位・7,000超えブクマを記録し、累計300万PVを達成した話題の記事を全面書き下ろしで書籍化したもので、2024年8月に日本経済新聞出版(日経BP)から発売されました。著者は金融のプロではなくソフトウェアエンジニア。だからこそ「普通の人が何をすべきか」を余計な情報を入れずに書いてくれています。
「余計なことをしない」という選択に自信を持てるようになる一冊です。
「余計なことをしない」だけで、資産運用の答えは出ていた
本書のメッセージは驚くほどシンプルです。インデックスファンドの積立一本+現金だけでいい——それだけが資産運用の正解だと、著者のHayato Itoさんは金融工学のデータをもとに説明しています。


まじめくん
S&P500一本でいいって言われるけど、債券も混ぜたほうが安定するんじゃないの?

てぬき所長
この本の答えは明快です。「リスクを下げたいなら株の割合を下げて現金を増やせばいい」だけです。
本書のメッセージはとにかくシンプルです。結論をひと言で言うと、「全世界株かS&P500のインデックスファンドを積み立てて、あとは何もしない」——それだけです。
「それだけって、本当に大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれません。本書が優れているのは、この結論に至るまでの理由を金融工学の観点から丁寧に説明しているところです。感覚論ではなく、数値と理論でシンプルな投資法を支持しています。
本書が「99点」と表現するのも、0点か100点の議論をしているわけではありません。「完璧を目指して複雑にするより、シンプルな方法を続けられる人が99点を取れる」という話です。個別株・テーマ型ファンド・高配当ETF・債券ETFを使って凝った運用をしても、コストと判断ミスのぶん期待値は下がる。普通の人がやるべきことは、インデックスを粛々と積み立てることだけ——本書はその理由を丁寧に説明してくれます。
読み終わったあとに「やるべきことが増えた」とは感じません。むしろ「やめていいことが明確になった」という読後感があります。
著者・Hayato Itoさんとは
Hayato Itoさんはソフトウェアエンジニアです。金融の専門家ではありません。それが、この本をすすめたい大きな理由のひとつです。
2020年1月、Hayato Itoさんはブログ記事「普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方」を公開しました。この記事はSNSで瞬く間に拡散し、その年の「はてなブックマーク年間ランキング」で1位を獲得。ブックマーク数は7,000を超え、累計300万PVを達成した記事です。
「金融のプロがすすめる投資術」ではなく、「金融に詳しくない普通のエンジニアが、金融工学を学んで出した結論」というポジションが、多くの人に刺さりました。投資業界のポジショントークとは無縁の、中立な視点で書かれているからです。
書籍版は2024年8月に日本経済新聞出版(日経BP)から発売。ウェブ版の内容を大幅に加筆・書き下ろしして一冊にまとめたものです。「ウェブ記事で読んだことがある」という方も、書籍版は論理の展開が整理されていて読みやすくなっています。ウェブ版では読み流しやすい部分が、書籍では一つひとつの根拠として積み上げられています。
本書が伝えること——3つのシンプルな結論
本書の構成は、シンプルな結論を支える「なぜそうなのか」の積み重ねです。ここでは、本書のエッセンスを3点にまとめます。
結論1: 全世界株かS&P500のインデックスファンドを積み立てるだけでいい
本書の答えはシンプルです。iDeCo・NISA・特定口座の順に、全世界株かS&P500に連動するインデックスファンドを積み立てる。それを続けるだけです。
個別株・高配当株・テーマ型ファンド・REIT・コモディティ——これらは「普通の人が手を出すべきものではない」と明言されています。単純に期待値が低く、コストと判断ミスのリスクが増えるからです。
投資の情報収集をすると、次々と「試すべき手法」が出てきます。しかし本書は「インデックス積立以外のことをやる理由が見当たらない」というスタンスで、それを金融工学のデータで裏付けています。
結論2: リスクを下げたいなら株の比率を下げればいい
「暴落が怖い」「もう少しリスクを抑えたい」という気持ちは誰にでもあります。そのときの答えが本書では明確に書かれています。「株の割合を下げて、現金を増やせばいい」。それだけです。
債券ETF・バランスファンド・金・ヘッジファンド——リスクを下げるためにさまざまな資産クラスを混ぜる方法がありますが、本書はそれらをすすめません。「株と現金の比率で調整する」というシンプルなアプローチが最も合理的だという主張です。
たとえば「怖いから20%だけ株に投資したい」なら、株に20%・現金に80%を置けばいい。債券ETFを混ぜて複雑にする必要はない。このシンプルな結論は、投資初心者にとって非常に明快です。
結論3: それ以外は「余計なこと」と割り切る
本書が最も刺さるのはここです。「余計なことをしないことが、資産運用でもっとも大事なこと」。
市場をタイミングで読む、割安株を発掘する、テーマ型ファンドで大きなリターンを狙う——これらはすべて「余計なこと」と本書は位置づけます。やることを増やすほど、コストと判断ミスが積み上がり、期待値が下がっていくからです。
この「余計なことをしない勇気」を理論で支えてくれるのが本書の価値です。「何もしない」という選択肢を、自信を持って選べるようになります。
読んで変わったこと——米国債券をすべてやめた

2022年に投資を始めた私が、この本を読んだのは2024年の秋ごろです。出版(2024年8月)から2ヶ月以内のことで、当時すでにS&P500の積立を始めていました。
ただ、当時のポートフォリオにはS&P500以外のものも混ざっていました。米国債券ETF(AGG・TLT・LQDなど)です。「株と債券は逆相関するからリスク分散になる」と思って持っていたものです。
本書を読んで、考え方がはっきり変わりました。
「リスクを下げたいなら現金を増やせばいい。株と現金の比率だけで調整するシンプルな方法で十分だ」——これが本書の主張です。
読む前は「債券ETFを持つことで株のリスクをヘッジしている」という気持ちがありました。しかし本書を読んで、債券ETFのコストと複雑さを考えると、現金で代替できるなら現金の方がシンプルで合理的だと腹落ちしたんです。

まじめくん
債券ETFを持ってたのに、やめちゃったんですか?

てぬき所長
はい。「現金で代替できるなら、コストのかかる債券ETFは要らない」と納得できたので。
本書を読んで、米国債券ETFを継続して買うのをやめました。既に持っていた分は順次売却し、その後の運用は「S&P500インデックス(株式)+生活防衛費(現金)」というシンプルな構成に切り替えました。
これが今も続けている私の運用スタイルです。生活防衛費として現金を別枠で確保しているため、投資資金は株式100%。本書を読まなければ、今でも「念のために債券も持っておこう」と余計なものを混ぜていたと思います。
「余計なことをしないこと」が資産運用で大事——その言葉は、すでにS&P500一本化していた私にも刺さりました。「余計なものを持たない」という選択に確信を与えてくれた一冊です。
読者の口コミ・評判
Amazonや読書メーターには多くのレビューが投稿されています。実際の読者の声をまとめました。
「結論がシンプルで分かりやすく、インデックス投資と現金だけで十分という理由をあらゆる角度で説明してくれて納得感が高い」(30代・会社員)
「NISA・iDeCoなどの投資を勉強するならこの本一冊でいい。何をすべきかだけでなく、なぜそうなのかまで書いてあるから迷いがなくなった」(40代・会社員)
「投資を楽しみたいわけではなく、手間をかけずに将来のお金を積み上げたい人に最適。難しい言葉がなく、読んだ翌日から行動に移せた」(20代・社会人)
「ウェブサイト版の記事で内容の多くは読めてしまうため、すでに元記事を読んでいる人には書籍として改めて購入するほどの追加要素は少ないかもしれない」(投資歴5年以上)
「トレーダーや一発逆転を狙っている人にはまったく向かない。シンプルな長期積立以外の話は一切出てこない」(投資経験者)
否定的な意見の多くは「ウェブ版で十分」「すでに知っている内容が多い」というものです。逆に言えば、投資初心者や「積立をしているけど迷いがある」という方には、非常に評価が高い一冊です。
この本が向いている人・向いていない人
向いている人・向いていない人をリストにまとめました。積立に迷いがある方は「向いている人」の項目と照らし合わせてみてください。
向いている人
- 投資を始めたいが何をすればいいかわからない人
- S&P500積立を始めたけど「本当にこれだけでいいのか」と迷っている人
- 高配当株・テーマ型ファンド・債券ETFを持っていて整理したい人
- 投資の知識はいらない、やることだけ教えてほしいという人
- 本を読んで「やるべきことが増えた」と感じることが多い人
向いていない人
- 個別株や配当投資に興味があって、それをさらに深めたい人
- 元のブログ記事をすでに熟読済みで、内容を知っている人
- 投資の考え方より、具体的な銘柄選定や手数料比較を知りたい人
特に2024年のNISA拡充以降、「何に投資すればいいか」という悩みを持つ方が増えています。その答えを丁寧に、理由つきで説明してくれるのが本書の強みです。「インデックス投資で間違いない」と思っているけれど、確信が持てないという方に特におすすめします。
よくある質問
この本についてよく聞かれる疑問にシンプルにお答えします。
Q: ブログ版の記事と書籍版、どちらを読めばいいですか?
投資初心者には書籍版をおすすめします。ブログ版でも基本的な結論は読めますが、書籍版はより丁寧に「なぜそう言えるのか」の根拠と論理の展開が加筆されています。「知識がゼロから読む」なら書籍版の方が理解しやすいです。元記事を読んだことがある人は、内容の多くが既知となる場合もあります。
Q: 「普通の人が資産運用で99点をとる方法」は投資初心者が最初に読む本として適していますか?
はい、投資初心者に最適な一冊です。難しい専門用語はなく、やるべきことがシンプルに整理されています。ただし「具体的にどの証券会社でどのファンドを買うか」という実務的なステップは別の情報源で補う必要があります。「何を・なぜやるのか」の考え方を身につけるのに最も向いている本で、読了後に行動しやすい構成です。
まとめ——「何もしない」を選べるようになる本
Hayato Itoさんの『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』は、投資を複雑にしがちな世の中で「シンプルが最強」という主張を、理論と根拠をもって伝えてくれる一冊です。
私がこの本から得た最大のものは「余計なことをしない覚悟」でした。米国債券ETFをやめ、生活防衛費以外の投資資産を株式100%にするという判断に確信を持てたのは、この本があったからです。
すでにS&P500の積立をしている方にも、読む価値があります。「自分がやっていることは本当に正しいのか」という迷いを解消して、シンプルに積み立て続ける自信をつけてくれます。「何もしない」という選択肢を、堂々と選べるようになる一冊です。
「投資は難しそう」と思っている方にも、「複雑なことをやらなくていい」と教えてくれる点で、まず最初に読む一冊としても最適です。読後に「何かを始めなきゃ」ではなく「これだけやれば十分」という安心感が残るのが、他の投資本とは違うところです。ぜひ一読することをおすすめします。
同じくインデックス投資の考え方をシンプルに解説したほったらかし投資術の書評もあわせてどうぞ。
【免責事項】
この記事は個人の体験談・感想をもとに執筆しています。特定の金融商品への投資を勧めるものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れが生じる可能性があります。投資判断はご自身の責任においてお願いします。





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